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他人事ではないアサリの偽装問題

産地偽装は他人事?

 

農林水産省の発表では、熊本産のアサリの97%が外国産が混入していた可能性が高いという。

 

 

牡蠣業界も2005年に韓国産を利用した産地偽装の問題で揺れたことがあり、他人事とは思えません。今は韓国産牡蠣がむしろ高いので、牡蠣の場合は産地偽装をしても悪質業者に金銭的メリットがないようです。

※カキの産地偽装疑惑で農林水産省が調査に着手

 

牡蠣やホタテなどに比べ生産量が少ないはずのアサリが、大容量パックでいつも販売されていました。よく考えればおかしな現象だったのです。

 

流通業者は、産地表示を信じるしかなかったと言います。逆に言えば、おそらく敢えて深く突っ込まないようにする。「善意の第三者」になるのが基本動作だったのです。何となく怪しいなという感じでしょうか…。

 

他方で、担当者の立場からすると中国産という真実を暴いてみたところで市場競争で取り残されてしまいます。プライベートブランド商品でもないかぎり、流通業者や小売担当者に産地表示の裏取りをする動機付けは働きにくいです。

 

「あれは一時的に熊本の海に撒いて回収しているだけなんよ」

 

そういう話が、公然の秘密としてアサリに関係ない私の耳にも入ってきた記憶があります。何年も前の話です。

 

 

今後の産地表示について

 

詳しい人に聞いたところ、今後は「中国産(熊本県 畜養)」といった表示になる可能性があり、具体的には明後日ぐらいから切り替わるそうです。各大手スーパーは様子見をしながら対策していくことになります。

 

実際に日本の砂地で一手間かけてきちんと成育させれば、各段に美味しくなるとの説があります。たしかに恥ずかしい話で、これまで味の違いを識別できなかったです…。

 

いずれにせよ、これまでのアサリの価格は不当に安すぎました。

 

外国産とはいえ自然物です。乱獲をして資源が枯渇してしまった我が国の愚を繰り返すべきではないです。販売者としても過剰な価格競争や廉価販売は避けるよう努める必要があります。それによって、国産アサリが駆逐されるのは本末転倒です。

 

また、畜養する場合の期間や基準を明確に定めるべきことは言うまでもありません。

 

ライフでは北海道産に変わっていた(2月5日購入)。さすがの対応力です。さっそく違いを確かめてみたい。

 

 

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