11月23日は「牡蠣の日」だが・・・。年明け以降にしたほうがよいのでは?
全漁連が有識者と協議して決めた「牡蠣の日」
2003年に勤労感謝の日に栄養のある牡蠣を食べてもらう趣旨で制定されました。
各売場は昨対実績の呪縛があることもあり、今日は牡蠣を多めに並べていたようです。
レストランでもフェアーを実施していますし、あるスーパーでは今時めずらしい180gパックなどもありました。
ところが、全国生産の6割を占める広島産の生産量と品質が伸びないことから、(後で数字を見なければわからないですが)今年の販売実態は不発だったのではないでしょうか。
スーパー関連を中心に見て回りましたが、良い牡蠣が並んでいる印象はありませんでした。
米分一としても、こだわりの牡蠣をご提供できる販売先は一部に限られている現状です(ただし、あと一週間ぐらいで一気に品質がよくなる気配はあります)。
数年来、生産者からは海がおかしいという声を聞きます。価格についても牡蠣を剥く貴重な働き手が集まらないことも、原料の価格面が下がらない一因になっています。牡蠣についても、今までのような安価な日常食としての供給は難しい局面にきています。
牡蠣の旬がズレてきている
長期的に見ても、秋になっても水温の中々下がらず年々成長が遅れている実態があります。背景にあるのは、おそらく地球温暖化の影響と考えられます。
牡蠣は晩冬から春にかけてが一番旨いと言われます。
春の牡蠣は身が大きく、鍋物以外にもソテーやステーキに耐えうる品質価値があります。今まではむしろ加工用に回っていましたが、販売時期を11月から徐々にスタートし、5月のゴールデンウィークに至るまで、生かき(加熱用および生食用を含む)の販売時期を業界的に変更したほうがよいのではないでしょうか。
従来、2月以降の牡蠣は加工用として安価に原料が流通していましたが、生かきとして販売したほうが資金回収も早く、価格も相対的に高い取扱いが可能になります。
牡蠣は、カニやいくらなどと比べ特段の年末商材というわけでもないです。
「牡蠣の日」についても、寒さが厳しくて売りものが不足する2月に設定するなど、地球温暖化を理由にして変更するほうがインパクトがありそうなものです。実際その時期が一番美味くなってくるのです。
牡蠣は秋の味覚という幻想は捨てたほうが良いと個人的には思います。
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