機能性表示だから安心なのではない 紅麹サプリについて
紅麹サプリについて
大手製薬メーカー、小林製薬の製造販売したサプリメントを使用した顧客が、腎疾患となり死亡したとの報道がなされている。製品と被害との因果関係が疑われている。問題の紅麹原料は、練り製品などの食品原料として、様々な用途に用いられているため、無関係に見える商品にまで混乱が拡大している。
文春オンライン 紅麹サプリ購入者2人死亡、因果関係を調査「サプリ服用後に入院」は100人超…小林製薬「意図しない成分」の疑い
小売店は、当然のことながら店頭からの強制撤去など保守的な対応に終始する他ない。
とはいえ、食品原料としての使用は微量であることから、健康被害の拡大という点では大きな問題とはならない。BtoB間での補償と保険の適用範囲の問題へと展開するであろう。
しかし、医薬品を製造しているメーカーが、健康増進のために販売したサプリメントが、顧客の健康を害していたという事実は、あまりにも重いと言わざるをえない。むしろ、資金力豊富な大手だからこそ、機能性食品の効果効能を前面に謳いながら、自社ブランドの信頼にあぐらをかいていた点がなかったかどうか。
機能性表示という御旗をもって、ただ売上獲得と企業の成長のみに盲目的に邁進していたのではないか、という疑問が残る。
サプリ業界への信頼は遠く
思えば、山田養蜂場のコロナを予防するサプリを謳い、景品表示法違反による措置命令を受けた件があった。名簿に基づく通信販売網の中で顧客とのインナーなやり取りがメインの業界にありがちな誇大な訴求であったと反省される。
その後、親族の専務取締役が迷惑防止条例違反で逮捕されるという事態も生じたことは記憶に新しいところである。
山田養蜂場のサプリメント 「コロナ感染・重症化予防」は根拠なし 朝日新聞より
山田養蜂場、山田満生専務取締役を解任 東京都条例違反などの疑いで逮捕
そもそも、サプリメントは栄養補助食品なのであり、本来必要な栄養は、家庭における料理から摂取するべきであろう。忙しい現代社会の中で、どうしても不足しがちな栄養を補うという趣旨を忘れてはならない。そして、その中身もできる限り、人々がその国や地域の食として経験的に摂取してきた自然食材をベースにするものが望ましいことは言うまでもないであろう。
機能性という特定の効果を狙い、明確な顧客ターゲッティングを行うことで、かえってその人々の食生活を偏らせるような結果を招くようであれば、その制度はむしろ有害でさえある。
機能性食品として魚や野菜などの生鮮食品素材の存在に注意を促し、そこに限定したほうがよほど有意義であるのかもしれない。それこそ、目の前のある素材(野菜や果物、魚や肉など)の<機能性>について、もっと「誇大広告」をするべきなのではないか。
健康機能性に基づく魚食文化の創造再生 | 合同会社イシュメイル
「合同会社イシュメイル」は、魚食の健康機能性を軸とした食文化の創造再生を理念とした会社です。現在、スーパーマーケット、生協、居酒屋チェーン、飲食店などのお客様に向けての様々なサポートを実践しております。また、「令和の広島かき」をはじめとした水産系素材のビタミンやミネラルといった栄養成分を活用したサプリメントの開発を行っております。
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