日本における牡蠣の産地(5):岩手県【随時更新まとめ記事】
プレミアムな殻付き牡蠣
豊洲市場の仲卸売場などを歩いていると、立派な粒の生牡蠣が置かれています。その際、赤崎、広田湾という産地名が目に飛び込みます。たいてい良い値段をしています。
岩手の牡蠣は、足繫く市場に通う業務店=飲食店などに好まれ、スーパーでは成城石井などの一部店舗などで取り扱われています。
岩手県中南部のリアス式海岸の静謐な海域で主に養殖されますが、三陸海岸は外洋に面しており、牡蠣養殖に適した閉鎖的な環境は限られています。また、震災による経営体数の減少を受けて、現在では殻付き換算約6,000トン、むき身換算600トンほどの生産量です。
逆に言えば、その分において希少性の高いこだわりの牡蠣産地となっているのです。
※むき身換算に生産量についてまとめた参考サイト:広島市水産振興センター
実際、高単価・高品質の大型の生食用一粒かきの生産に重点が置かれ、出荷の大半を占めています。そのため他産地のように量販店や外食チェーンにおいて、大々的に販売が謳われるよりも、市場内においてプレミアム感をもって売られ、取り扱うお店も個人店が多いように思われます。
温湯処理について
また、県内で普及している養殖技術として温湯処理(おんとうしょり)があります。これは昭和33年に岩手県山田町で考案され、県内外に普及した方法です。
筏に吊るした牡蠣は、森からの豊富なプランクトンで育ちますが、殻の周りには、昆布、ムール貝、フジツボ等の付着することで、牡蠣とのエサの競合や潮通りの悪化を招きます。それらを防止するため、垂下している牡蠣を一度湯通しして再び筏に戻すのです。
牡蠣の熱への耐性を利用して外部の付着生物だけ死滅させることで、牡蠣本体の成長促進を促されます。これは品質重視の岩手の牡蠣作りの要諦となっています。
健康機能性に基づく魚食文化の創造再生 | 合同会社イシュメイル
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